家づくりの教科書

住宅営業が教える、住宅の選び方

住宅展示場の見方 注意すべきポイント

憧れのマイホーム、注文住宅。 いよいよ買うぞ!と意気込んで住宅展示場に乗り込んだはいいものの各社の豪華な住宅設備に圧倒され結局どのメーカーがいいのか、何をみればいいのか… 何も分からずに貴重なお休みを潰してしまうなんてことを経験された方も多いはずです。 今回は、そんな失敗や不安を解消すべく展示場で注意するべきポイントをまとめました!

とにかく豪華な住宅設備に惑わされない

 展示場に入ったことのある人はわかると思いますが、ローコストメーカー、大手メーカーに関わらず展示場はとてもオシャレで、広々作られていて圧倒されますよね…  でも、そこには注意が必要です!
展示場は「夢」を与える場所
 住宅展示場に入った瞬間、「今のアパートと変わらないな」なんて感じだと「いまの賃貸のままでもいっか」って思っちゃいますよね。   当然それだと話が進まなくなってしまうので展示場はとにかく豪華で「こんな家に住みたい!」と思ってもらえるような作りにしています。   ですがその豪華な設備は「多額のオプション料金」を支払わなければ手に入らない設備の場合がほとんどのため、注意が必要なのです。
オプションに関してはしっかり確認
 前述したように展示場についている設備は高額なものが多く、メーカーが定めたベースの金額にさらに数百万円上乗せしないと手に入らない設備が非常に多く設置されています。   そのため、気に入った設備(キッチンや洗面台など)があったら、迷わず「これはいくらですか?」と質問してしまいましょう。

住宅メーカーの特徴をつかむ

 金額はさておき、多数あるメーカーの中から一社を選ぶわけですから何か明確な「違い」を理解して比較したいですよね。  どうすればうまく比較できるのでしょうか。
おしゃれなキッチンはオリジナルですか?
 やはり展示場で「特徴」というと見た目を意識しがちです。  向こうのキッチンの方が好みだな〜とか、洗面所の収納が便利そうだな〜とか、そういう感想が強く残りがちです。  しかし!そのキッチンを作っているのは「LIXIL」などのキッチンメーカーですので、つまりどこのハウスメーカーで建設したとしても採用することのできる商品なのです。  目が行きがちなポイントですが、実はハウスメーカー工務店を比較する基準にはなりませんので、最初の段階ではあまり意識しなくてもいいポイントなのです。
注文住宅の場合、「間取りの訴求」がメインは注意!
 キッチンなどの住宅設備に特徴が現れないのであれば間取りはどうでしょう。  これもモデルハウスによって色々な工夫がされており、一軒一軒違いを感じられると思います。  が、しかし。あなたが買おうとしているのは注文住宅ですから、当然のことながら間取りは自由自在に変更できます。ハウスメーカーごとに考え方とか理念というものがあるので、先方から提案される間取りについては確かに違いが出るとは思いますが、最終的には購入者自身の意思が尊重されますので、これも特徴とは言えません。

結局ハウスメーカーの特徴や違いってどこなの?

 展示場で目に見える部分にはあまり差が出ない… のであれば一体どこに差が出るのでしょうか。  細かく上げて行くときりがないのですが… 代表的な部分をいくつかまとめてみました。
実は大きな差がある「耐震性能」
 なんとなく、「今の新築なら大抵どれでも強いんでしょ?」と思われる方が多くいらっしゃいますが、実はハウスメーカーによって大きな差があります。 2016年に起きた熊本地震においては築5年ほどの鉄骨住宅なども倒壊の被害を受けています。 耐震性能の比較は「耐震等級」を各社に聞いて回ると簡単に比較できますので活用しましょう!
過ごしやすさに圧倒的に差が出る「気密・断熱性能」
 これも新築住宅ならどれでもいいんでしょ、という方がほとんどなのですが、圧倒的に差が出てきます。 ここに差がつくと、冷暖房の「効き」に差がついてきますので過ごしやすさはもちろんのこと、毎月の光熱費についても圧倒的な差が出ますので押さえておくべきポイントの一つです。 これは「断熱性能=Q値・UA値」「気密性能=C値」でしっかり数値で比較できます!
長く・安心して暮らすための「耐久性能」
 耐久性能にもメーカーごとに差がつきます。 耐久性能が劣るということは、途中のメンテナンスに必要になるお金が増えるとういうことです。 定期的にメンテナンスが必要な主な箇所は「外壁」「屋根」「構造躯体(シロアリ)」の三箇所になると思います。 これはなかなか数値で示しづらい点になりますので「何年ごとに」「どこにいくらかかるのか」を具体的に聞いて行くことで解決できます!

まとめ

【見た目に騙されない】【各ポイントを数値で判断する】  この2点は、的確に各社を比較する上で重要な項目になります。  細かな比較の仕方は別記事で紹介していきますのでぜひ参考にしてください。