家づくりの教科書

住宅営業が教える、住宅の選び方

◯住宅ローン、借り入れ可能額を知ろう!◯

「家を買おう!」と決断するにしても 「まだ若いし、借入れできるかな…」 「転職したばかりだし、審査に落ちそう…」 

など お金に関する不安は様々あると思います。 今回はそんな不安にお答えします!

借り入れの条件

 基本的な借り入れの条件は金融機関によって変わりますので、まずはそれをまとめます。

民間融資の場合(銀行など)

銀行にもよりますが、基本的には

◯満20歳以上満71歳未満で、最終ご返済時の年齢が満81歳未満の方

◯安定した収入のある方

◯提携する生命保険会社の団体信用生命保険に加入が認められる方

◯原則、日本国籍の方または永住許可などを受けている外国人の方

と、このあたりが条件になることが多いです。

 以前は明確に「3年以上の勤務」等、勤務期間について明記されている場合が多くありましたが、現在はそこまで厳密ではない機関が多いようです。

公的融資の場合(住宅金融支援機構

民間と違って公的な融資にあたる住宅金融支援機構の場合はどうでしょうか。

◯申込時の年齢が70歳未満の方

日本国籍の方、永住許可を受けている方または特別永住者の方

 住宅金融支援機構フラット35)の場合は申込要件としてはこれだけです。

 団体信用生命保険についても加入は任意になりますし、かなりハードルは低くなります。

どれくらい借りれる?

 借り入れ条件はクリアしたとして、実際にはどれくらいの融資を受けることができるのでしょうか。

基本的には「返済負担比率」で考える

 「返済負担比率」とは借り入れを起こした際の毎月の返済額が、収入に対してどれくらいの比率を占めるのか、を示す数値です。

 基本的には  

 ◯年収400満円未満の方 ・・・ 30%以下  

 ◯年収400万円以上の方 ・・・ 35%以下  

 までの借り入れが可能と言われています。  

実際に計算してみよう

 では、実際に計算してみましょう。

 年間の返済額や収入で考えると少し面倒なので、計算するときは月収、月々の返済額に直します。  

※ここからの計算は、すべて借り入れ機関35年間の前提です。  

※金融機関により、詳細な条件は異なりますのであくまで目安です。  

 

例)年収450万円の方  

450万円/12ヶ月=37.5万円(ボーナスも、月々に均して計算します)  

37.5万円×35%=131,250円  

これで、月々131,250円までの借り入れが可能なことがわかります。  

 現在の金利状況ですと、100万円借りた場合の月々の返済額は約3,000円ほどですのでこれを元に計算すると…  

131,250円/3,000円×100万円=4,375万円

まで借り入れが可能なことがわかります。  

 ただしこれは、他に借り入れがない場合の限度額で、既存借り入れ(車のローンなど)がある場合は、それも考慮する必要があります。  

例)年収450万円 車のローンで毎月3万円返済中の方  

 先ほど計算したとおり、年収450万円の方であれば毎月返済額131,250円まで借り入れが可能です。  

 ただし、今回はすでに車のローンが毎月3万円ありますので毎月の返済額の上限は

 131,250円−30,000円=101,250円

 までの借り入れとなります。

 先ほどと同様、これを100万円あたりの返済額で割ると

 101,250円/3,000円=3,375万円までの借り入れが可能

 であることがわかります。

返せる金額と借りれる金額は違うので注意!

 ここまで、借り入れ可能な「限度額」の計算をしてきましたが、あくまで「限度額」なので返せる金額とは異なりますので注意しましょう。

一般的には年収の「25%」が理想的?

 年収450万円のご家庭で、毎月13万円の固定費は、返済不可能な金額ではないと思いますが、急な出費が嵩んだり、趣味にお金を使いたい方にしてはかなり厳しい金額になるのではないでしょうか。  

 様々なお金の知識を有する「ファイナンシャルプランナー」の方達によれば、年収の25%程に借り入れを抑えると、その他の生活にも余裕が持てるとのことです。

 年収450万円の方であれば 毎月返済額=93,750円、住宅ローンに換算すると3,125万円ほどの借入に抑えると良さそうです。

結局は自分自身で返せるかどうかの判断が必要

 これまで計算してきたのはあくまで一般的な計算です。

 実際のところ「他を切り詰めてもいい家に住みたい」「毎月旅行に行くお金は絶対に残したい」などなど、住宅以外にどんなことにいくらの出費があるのかは家庭により異なります。

 結局のところは自分で返せるのかどうか、支払う価値があるのかどうかの判断を行うことをお勧めいたします。

まとめ

◯転職直後でも金融機関によってはチャンスあり!

◯低金利時代のため、借り入れ可能額は思ったよりも多い!

 現在は、住宅ローンは非常に借りやすい時代になっています。

 とはいえ、借りすぎてしまうと後々の生活が苦しくなってしまう…なんてこともありますので、ご家族でしっかり話し合い、自分たちにあった借入額を考えましょう!